GLOSSARY

リベートとは?

リベートとは、一定期間の取引実績に応じて、メーカーや卸が販売店に代金の一部を払い戻す仕組みのこと。「割戻し」とも呼ばれ、例えば半期の仕入額が目標を超えたら3%を還元する、といった形で運用されます。

実務での使い方

実務では「四半期の仕入額1,000万円以上で2%、2,000万円以上で3%」のように段階的な料率を設定するのが典型です。販売店側にとっては実質的な仕入原価の引き下げであり、リベートを含めて粗利率を計算しないと商品や取引の採算を見誤ります。

注意点は、支払条件を書面で明確にすることです。条件が曖昧な「不透明リベート」は紛争や不正の温床になり、廃止してオープン価格化を進める業界も増えています。値引きが取引ごとの価格調整であるのに対し、リベートは期間実績に対する事後的な還元という違いがあります。

リベートと値引き・バックマージンの違い

リベートは、一定期間の取引実績に応じて代金の一部を後から払い戻す仕組み(売上割戻し)です。その場で価格を下げる値引きと違い、表示価格を保ったまま実質的な優遇ができ、達成条件(年間仕入額など)で取引拡大を促せるのが特徴です。

「バックマージン」は俗称でリベートとほぼ同義に使われますが、担当者個人への金銭提供という不透明な意味合いで使われる場合は全く別物で、コンプライアンス上許されません。リベートは会社間の契約として、条件・料率を書面化して運用するのが原則です。

リベートの種類:累進・達成・導入・機能の違い

実務で使われるリベートは、条件の置き方でいくつかの型に分かれます。累進リベートは仕入額が増えるほど料率そのものが上がる形式で、取引を継続的に積み上げてもらうのが狙いです。達成リベートは「年間1,000万円以上」のように目標を超えたときに支払う形式で、条件が分かりやすい反面、期末の駆け込み仕入れを招きやすい性質があります。

導入リベートは、メーカーが新商品の取扱いを始めてもらうために設定するもので、棚や取扱いの確保が目的です。機能リベートは、配送・在庫保有・店頭での販促など、本来はメーカー側が担う機能を販売店が引き受けたことへの対価として支払います。担った機能が具体的なぶん、条件を書面化しやすい型です。なお会計の場面では、支払う側から見た支払リベート(売上割戻)と、受け取る側から見た受取リベート(仕入割戻)という呼び分けもしますが、同じ取引を売り手と買い手のどちらから見ているかの違いです。

型を選ぶ以上に重要なのが、条件に何を紐づけるかです。販売価格の指定、競合品の取扱い制限、販売地域の限定といった条件を付けたリベートは、再販売価格の拘束や排他条件付取引として独占禁止法上問題となる場合があります。リベートは取引数量や実際に担った機能に応じて設計し、取引先の営業の自由を縛る条件とは結びつけないのが原則です。

累進仕入額が増えるほど料率が上がる。取引の継続的な積み上げを促す
達成目標を超えたら支払う。分かりやすいが期末の駆け込みを招きやすい
導入新商品の取扱い開始に対して支払う。棚・取扱いの確保が目的
機能配送・在庫保有など販売店が担った機能への対価。条件を書面化しやすい

型ごとに促せる行動が違う。何を増やしたいかを決めてから条件を設計する。

リベート契約の実務:条件設計の注意点

条件設計の基本は、①対象期間(四半期・年間)②基準(仕入金額・数量・達成率)③料率(段階制が一般的。例:年間1,000万円以上で1%、3,000万円以上で2%)④支払方法(振込か、次回仕入との相殺か)を明文化することです。口頭運用は精算時のトラブルの元になります。

売り手側の注意点は、リベートは売上の減額として会計処理されるため、期末に想定外の負担が集中しないよう引当てを見込んでおくことです。また、達成間近の駆け込み仕入れで翌期の需要を先食いする副作用もあるため、条件は取引の実態に合わせて設計します。

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最終更新: ・ 作成:Digital Sales 編集部

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