支払サイトとは?
支払サイトとは、取引の締め日から代金支払日までの期間のこと。「月末締め翌月末払い」なら支払サイトは30日です。長いほど売り手側の資金繰りが苦しくなるため、契約時に確認すべき重要な取引条件です。
実務での使い方
例えば月末締め翌々月末払い(60日サイト)で3月に納品すると、入金は5月末です。その間の仕入代金や人件費は自社が立て替えることになり、売上が伸びるほど必要な運転資金も増えます。
2026年1月施行の取適法(旧・下請法)では、親事業者の支払期日は給付受領から60日以内と定められています。新規取引では「締め日・支払日・支払方法」を発注書で確認し、入金日をカレンダーに落として資金繰りを管理するのが基本です。
支払サイトの数え方:「月末締め翌月末払い」とは?
支払サイトは「締め日」と「支払日」のセットで読みます。「月末締め翌月末払い」なら、その月の取引を月末で集計し、翌月末に支払う条件で、締めから支払いまでの期間は約30日=30日サイトです。「月末締め翌々月末払い」なら60日サイトになります。
実務では請求書の発行タイミングで入金日が1ヶ月ずれることがあります。月末締めの取引で納品が翌月1日にずれると、入金はさらに1ヶ月先になります。大きな取引では、納品日・検収日をどちらの月に入れるかが資金繰りに直結するため、営業段階で締め日を確認しておくのが定石です。
月末締め翌々月末払い(60日サイト)の例。この間の仕入代金・人件費は自社の立て替えになるため、売上が伸びるほど必要な運転資金も増える。
支払サイトは交渉できる?法律上の上限は?
下請取引にあたる場合、法律(中小受託取引適正化法。旧下請法)により、支払期日は物品・サービスの受領から60日以内と定められています。60日を超えるサイトを提示された場合、取引の性質によっては法令上問題となる可能性があるため、条件交渉の根拠になります。
交渉の実務では、初回取引はサイト短め(前金・月末締め翌月払いなど)で開始し、取引実績とともに標準条件へ移行する形がよく取られます。逆に長いサイトを受け入れる場合は、その間の運転資金負担をコストとして価格に織り込むのが本来の考え方です。
支払サイトと入金サイトの差で、必要な運転資金はいくら増える?
資金繰りで見るべきは、自社が受け取る側の入金サイトと、自社が払う側の支払サイトの差です。売上の入金が60日後、仕入や外注費の支払いが30日後なら、差の30日分は自社のお金で立て替え続けることになります。
目安は「1日あたりの支払額×サイトの差(日数)」です。例えば仕入・外注費が月300万円(1日約10万円)で、入金サイト60日・支払サイト30日なら、約300万円を常に手元で用意しておく計算です。取引が増えるほどこの額も増えるため、売上が伸びているのに手元資金が減る、という状態が起きます。大口の新規取引で長いサイトを受け入れる前に、この立替額を試算しておくと判断を誤りません。
入金が支払より遅いほど、差の日数分を自社で立て替える。取引額が増えると立替額も比例して増える。