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値上げのお知らせ例文|取引先向けメール・書面の書き方

目次

値上げのお知らせは、新旧価格と「いつの、どの取引から変わるか」をセットで伝えると、取引先が発注・社内承認の判断をできます。以下のメール・書面例をもとに、改定理由、適用基準、発行済み見積や受注済み案件の扱いを自社の条件に置き換えてください。

値上げ通知とは、商品・サービスの価格変更と、その適用条件を取引先へ知らせる文書です。

ここでは、営業担当者が取引先へ案内する場面を扱います。協議が必要な契約では、確定通知の前に価格改定の相談を行い、合意した条件を文面へ反映します。交渉の進め方は価格交渉の準備と伝え方で確認できます。

取引先向けの値上げメール例文

以下は架空の商品・会社・条件による作成例です。商品Aを1個10,000円から12,000円へ変更し、2026年12月1日以降の注文から適用する設定にしています。日付は推奨する予告期間を示すものではありません。

件名:【価格改定のご案内】商品A/2026年12月1日ご注文分より

株式会社〇〇
購買部 〇〇様

いつもお世話になっております。
株式会社サンプル商事 営業部の佐藤です。

このたび、商品Aの仕入価格および輸送費の上昇に伴い、
下記のとおり販売価格を改定いたします。

対象商品:商品A
現行価格:1個あたり10,000円(税抜)
改定後価格:1個あたり12,000円(税抜)
適用対象:2026年12月1日以降に当社が受け付けたご注文分

11月30日までに当社が受け付けたご注文分は、
出荷日が12月1日以降となる場合も現行価格を適用します。
発行済み見積書については、有効期限内にご発注いただいた場合、
見積書の記載価格を適用します。

ご負担をおかけいたしますが、事情をご理解賜りますよう
お願い申し上げます。ご不明点は下記までご連絡ください。

株式会社サンプル商事 営業部 佐藤
メール:[email protected]

この例では「注文を受け付けた日」を基準とし、出荷日の前後では価格を変えません。見積の有効期限が12月1日以降まで残っている場合も、例外として記載価格を適用する設定です。実際にその運用ができることを確認して使います。

改定理由には確認できる事実だけを書きます。「全社的なコスト削減を尽くした」「品質を向上させた」といった定型文は、自社で実施していなければ削除してください。

書面で送る価格改定のお知らせ例文

書面は発信日・宛名・差出人を入れ、本文の後に改定条件をまとめると、転送・保管された後も発行元と内容を確認できます。次の例も上のメールと同じ架空の条件です。

2026年9月21日
お取引先各位
株式会社サンプル商事

価格改定のお知らせ

拝啓 平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
このたび、商品Aの仕入価格および輸送費の上昇に伴い、
下記のとおり販売価格を改定いたします。
ご負担をおかけいたしますが、ご理解賜りますようお願い申し上げます。
敬具

記

1. 対象商品:商品A
2. 現行価格:1個あたり10,000円(税抜)
3. 改定後価格:1個あたり12,000円(税抜)
4. 適用対象:2026年12月1日以降に当社が受け付けたご注文分
5. 既存のお取引:
   11月30日までの受付分は、出荷日にかかわらず現行価格を適用します。
   発行済み見積書は、有効期限内のご発注に限り記載価格を適用します。

以上

お問い合わせ先:株式会社サンプル商事 営業部 佐藤
メール:[email protected]

複数の商品を変更する場合は、次のような改定表を添えます。税表記と単位を統一し、対象外の商品まで値上げされるように読めないか確認します。

商品・型番 単位・税表記 現行価格 改定後価格 増額・改定率
商品A 1個・税抜 10,000円 12,000円 2,000円・20%
商品B 1箱・税抜 5,000円 5,500円 500円・10%

改定率は「(新価格−旧価格)÷旧価格×100」です。商品Aなら(12,000−10,000)÷10,000×100=20%。この増加率は粗利率とは別の数字であり、値上げ率20%だから粗利率が20ポイント上がるわけではありません。

無料ツール 自社の条件で価格改定の通知文を作る

商品名・新旧価格・適用日を入力し、注文・出荷・利用・契約更新から基準を選ぶと、書面の下書きと改定率を確認できます。

1商品ずつの作成です。複数商品の価格表や、個別に合意した条件は送付前に補ってください。

適用日は「注文・出荷・利用・更新」のどれで書く?

同じ「12月1日から」でも、基準によって対象が変わります。受注・出荷・請求を担当する人が同じ条件で処理できる書き方にします。

基準 記載例 境目で確認する取引
注文受付日 12月1日以降に当社が受け付けたご注文分 11月の注文を12月に出荷する場合
出荷日 12月1日以降の当社出荷分 11月中に受注済みでも12月出荷となる場合
利用期間 12月1日以降のご利用分 月途中の契約、日割り、請求月とのずれ
契約更新日 12月1日以降に更新を迎えるご契約分 既存の契約期間が残る場合

例えば SaaS の年間契約で「更新時から改定」とするなら、全顧客の12月請求を一斉に変える運用にはなりません。顧客ごとの更新日と通知期限を確認します。

ツールの「既存の注文・見積・契約の扱い」欄は、こうした例外条件の記載に使えます。「適用開始日前の分は現行価格とする」のチェックは、選んだ基準に連動します。既存注文を別扱いにする場合は、チェックの一文と追記内容が矛盾しないようにしてください。

送付前に確認する5つの手順

  1. 対象と価格を確定する。型番、プラン、単位、税表記をそろえ、変更しない商品も区別します。販売条件にリベートがある場合は、表の価格だけで条件が伝わるか確認します。
  2. 契約と未完了案件を確認する。通知期限、協議の手続き、見積の有効期限、受注済み案件を一覧にします。送付文を作る前に、例外の扱いを社内で決めます。
  3. 取引先の確認日程から逆算する。担当者から決裁者への説明、予算調整、注文システムの変更に必要な期間を聞き、案内日を決めます。ツールの日数表示はこの日程確認に使います。
  4. 文面と請求設定を照合する。適用基準に沿って、改定前後の注文を1件ずつ当てはめ、新旧どちらの価格になるか確認します。
  5. 送付先と問い合わせ窓口を確認する。購買・利用部門など必要な相手へ届く宛先になっているか、担当者不在時に対応できるかを確認します。

価格変更の背景を説明する資料づくりは、中小企業庁の価格交渉・転嫁の支援ツールも参照できます。通知文だけで理由を説明しきれない場合は、対象商品のコスト変化や改定条件を別紙にまとめます。

よくある失敗と直し方

「12月から」とだけ書くと、注文・出荷・請求のどの日付で判断するかが残ります。「12月1日以降の出荷分」のように、処理の基準まで書きます。

日数を確保すれば送れると判断するのも避けます。60日前の通知でも、契約上の手続きや相手との協議が未完了なら、その確認が必要です。

ツールの下書きを事実確認せずに送ると、実施していない企業努力や、約束できない旧価格の適用条件が残ることがあります。下書きの理由・経過措置を確認し、実際の合意内容へ直してから送付してください。

よくある質問

値上げのお知らせには何を書けばよいですか?

対象商品、改定理由、新旧価格、税表記、適用日と適用基準、既存取引の扱い、問い合わせ先を記載します。日付だけでなく、注文日・出荷日など何を基準に新価格へ切り替えるかを明確にします。

値上げの通知は何日前に送ればよいですか?

契約で定めた通知期限や協議手続きと、相手の予算調整に必要な期間を確認して決めます。30日・60日などの日数だけで、通知が十分か、改定できるかは判断できません。

発行済みの見積書にも新価格を適用できますか?

見積書の有効期限・条件と、発注や契約の状況を確認する必要があります。発行済み見積を旧価格で扱う場合は、その対象と期限を通知文に明記してください。