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Gビズインフォ(gBizINFO)の使い方|営業リスト・与信・商談前の企業調査に無料で使う

目次

Gビズインフォ(gBizINFO)とは、経済産業省が運営する、法人番号を持つ約500万法人の情報を無料で検索・取得できる公式サイトです。 国税庁の法人番号データを土台に、資本金・従業員数・業種・補助金・調達・特許・財務・職場情報を各省庁の公開データから集め、1法人ごとに1ページにまとめています。検索は登録なし、一括ダウンロードとAPIは無料の申請制で、商用利用も出典表示のうえで認められています。

営業の実務では、営業リストの母集団づくり、補助金や官公庁調達を手がかりにした狙い先の発見、商談前の下調べ、取引先の存続確認の4つに使えます。この記事は、検索画面で何ができるか、法人ページをどう読むか、どの項目がなぜ空欄になるか、一括取得の申請手順、の順に説明します。

Gビズインフォに載っている情報は3つの区分

載っている情報は、出どころの違いで3つに分かれます。この区分を知らないと「空欄=該当なし」と誤読します。

区分 項目 出どころ どの法人にあるか
①3情報 法人番号・法人名・本店所在地 国税庁 法人番号公表サイト(日次) 全法人(約500万)
②3情報以外の基本情報 代表者名・資本金・従業員数・事業概要・Webサイト・創業年/設立年月日・業種・全省庁統一資格の営業品目 EDINET(金融庁)・全省庁統一資格・職場情報総合サイト(厚生労働省) この3つのどれかに登録がある法人だけ
③活動情報 事業所(社会保険の適用事業所と被保険者数)・財務・決算公告・特許・届出認定・補助金・調達・表彰・職場 日本年金機構・金融庁・官報・特許庁・各府省 該当する手続きや届出がある法人だけ

①は全法人にあり、②③は「国に何かを届け出た会社」にしか付きません。従業員数と業種が分かる法人は約14万社、財務(売上・利益)は有価証券報告書を出す約4,900社です。一方、事業所情報(社会保険の加入者数)は約270万法人にあり、会社の規模を見るなら従業員数より広く使えます。

検索画面でできること

トップの検索欄は1つですが、法人名(部分一致)・法人番号(完全一致)・所在地・補助金名・調達事業名のどれでも引けます。登記が閉鎖された法人は検索結果で灰色に表示されるので、存続の確認にも使えます。

「検索条件の絞り込み」を開くと詳細検索になり、次の条件を組み合わせられます。

条件の系統 指定できる項目
法人の属性 法人種別(株式・有限・合同・合資・合名・その他)、所在地(都道府県・市区町村)、資本金の範囲、創業・設立年の範囲、従業員数の範囲
業種 業種分類(19区分)、全省庁統一資格の取扱営業品目(製造・販売・役務・買受け)
財務 売上高・経常利益・総資産額の範囲
職場 女性管理職比率・男性の育休取得率・男女間賃金格差・平均継続勤務年数・平均年齢・月平均の所定外労働時間
政府情報の有無 特許、調達、補助金、届出・認定・表彰、担当府省

注意点は、条件を掛けるほど②③の情報がある法人だけに絞られることです。 「東京都×従業員数50〜99人×製造業」と指定すると、従業員数と業種を公開している会社だけが対象になり、公開していない会社は外れます。母集団を広く取りたいときは、地域と法人種別だけで絞り、規模は社会保険の加入者数で見るのが現実的です。この考え方で作ったのが営業リスト作成ツールで、社会保険に加入している約272万社を地域×規模で絞ってCSVにできます。

検索結果の一覧をCSVで書き出す機能は、公式マニュアルに記載がありません。まとめて取りたい場合は後述の一括ダウンロードを使います。

法人ページの読み方と、商談前に見る順番

1法人のページ(法人プロフィール)には最大11の節があります。商談前の下調べなら、次の順で見ると10分で済みます。

  1. 基本情報。 資本金・従業員数・事業概要・Webサイト・設立年・業種。空欄なら②に登録がない会社で、規模は次の事業所で見ます。
  2. 事業所。 社会保険の適用事業所ごとの被保険者数と、全喪年月日(適用事業所でなくなった日)。被保険者数の合計が実質的な人員規模、全喪年月日が入っていれば活動停止の可能性があります。
  3. 補助金・調達・届出認定。 補助金の採択は投資意欲、調達は官公庁との取引実績、届出認定(DX認定・経営革新など)は取り組みの方向を示します。提案の切り口になります。
  4. 財務・決算。 有報提出会社なら売上・利益・総資産の推移と大株主。決算公告は官報に載せた会社の同意分だけです。
  5. 特許・表彰・職場。 技術系の提案なら特許、採用系なら職場情報(平均継続勤務年数・女性比率)が手がかりです。

ページはPDFでまとめて保存でき、有価証券報告書へのリンクもあります。

営業での使い方は4つ

1 母集団づくり地域×種別で数える規模は事業所の被保険者数で見る→ 営業リスト 2 シグナル探し補助金の採択官公庁の調達実績DX認定などの届出→ 狙い先と切り口 3 商談前の下調べ規模・事業概要財務・大株主存続(灰色・全喪)→ 提案の前提 4 名寄せ手持ちリストに法人番号を付ける(法人番号付与ツール)→ 重複のない台帳 1と4は一括データ・ツールで、2と3は検索画面で足りる
母集団と名寄せは一括データ、シグナル探しと下調べは検索画面。使い分けると申請なしで始められる部分が分かる。
  1. 営業リストの母集団を作る。 地域と法人種別で数え、規模は事業所情報の被保険者数で見ます。従業員数の条件で絞ると公開している会社だけに縮むので、母集団づくりには使いません。手順の全体は営業リストの作り方にまとめています。
  2. 狙い先のシグナルを探す。 補助金の採択がある会社は投資に動いており、調達実績がある会社は官公庁と取引できる体制があります。詳細検索の「政府情報の有無」で絞り込めます。
  3. 商談前に下調べする。 前節の順に見て、規模・事業内容・取引実績・存続を10分で押さえます。BANTの予算と時期は財務と補助金採択から仮説が立ちます。
  4. 手持ちのリストを名寄せする。 「法人番号付与ツール」に法人名と所在地のCSVを入れると法人番号が付き、社名の表記ゆれで二重になった行を法人番号で統合できます。同名の法人が複数ヒットした行は結果コードとヒット件数で分かるので、そこだけ人が確認します。利用は無料の申請制で、結果ファイルは一定期間で自動的に削除されます。

与信と存続確認に使えるか

与信管理の一次情報としては限界がありますが、「存続しているか」「規模は本当か」の確認には使えます。

  • 登記が閉鎖された法人は検索結果で灰色になります。APIにも存続フラグがあります。
  • 事業所情報の「全喪年月日」は、厚生年金の適用事業所でなくなった日です。入っていれば、その事業所の活動が止まった可能性を示します(公式サイトは与信用途とは書いていないので、確認の手がかりとして扱います)。
  • 財務は有報提出会社のみ、決算公告は官報に載せた会社の同意分のみで、過去にさかのぼって集められてはいません。非上場の中小企業の支払い能力までは分かりません。
  • 各項目には「最終取得日」と「データ品質」のメタデータが付きます。古い取得日の数字を現在の数字として扱わないようにします。

どの項目がなぜ空欄になるか

項目 出どころ 空欄になる会社
代表者名・設立年月日・営業品目 全省庁統一資格(官公庁の入札参加資格) 入札資格を取っていない会社
従業員数・事業概要・Webサイト・創業年・業種 職場情報総合サイト(しょくばらぼ) 職場情報を登録していない会社
資本金・財務(売上・利益・総資産)・大株主 EDINET(有価証券報告書) 有報を出さない会社(非上場の大半)
事業所・被保険者数 日本年金機構の適用事業所データ(半年ごと更新) 社会保険に未加入の法人
決算公告 官報 掲載に同意していない会社
特許 特許庁(年1回更新) 出願・登録がない会社

つまり、非上場の中小企業では代表者名・資本金・従業員数が空欄なのが普通です。空欄を推測で埋めず、使う前に「その条件で埋まっている会社が何社あるか」を確認してから使い道を決めます。

一括ダウンロードとAPIの申請手順

  1. 申請フォーム(各種利用申請画面)を開き、利用者区分(法人担当者か個人利用者)と申請区分「トークン利用(WebAPI・データダウンロード)」を選びます。
  2. メールアドレス・パスワード・利用目的(選択式)・利用予定(自由記述)を入れ、API・データダウンロード利用規約とプライバシーポリシーに同意して送信します。法人担当者は法人番号と法人名、担当部署名が必須です。
  3. 届いたメールのリンクを開くとトークンが表示されます。所要日数は公式に明記がなく、即日から数日と考えておきます。
  4. データダウンロード画面で、情報の種類(基本情報・事業所・補助金・調達・財務など)・文字コード(UTF-8かShift-JIS)・ZIPの有無を選び、トークンを入れてダウンロードします。基本情報は約580万行で、展開すると1.7GBを超えるので、表計算ソフトでは開けません。
  5. APIはHTTPヘッダーにトークンを付けて呼びます。条件検索・法人番号ごとの取得・種類別の取得ができ、全件を取るときはAPIではなくダウンロードを使うよう公式が案内しています。

利用の決まりは3つです。申請時に書いた利用目的の範囲で使う(営業リスト作成ツールで公開・第三者提供するなら、その旨を書く)、出典を表示する(例: 「『Gビズインフォ』(経済産業省)を加工して作成」)、上限の目安(1時間20万アクセス)を超えない。複数のトークンを取って制限を回避することは禁止です。

なお2026年には、期間を指定した差分取得APIが2025年12月6日以降の期間のみ指定可能になり、事業所情報の期間指定は7月末で受付停止になりました。差分ではなく一括ダウンロードで取り直す運用が前提です。

よくある失敗

  • 従業員数や資本金で絞って「該当が少ない」と結論づける。 空欄は不明です。母集団は地域と種別で数え、規模は事業所の被保険者数で見ます。
  • 社名で検索してヒットしない。 表記ゆれ(全角英数・長音符)で外れます。法人番号か所在地で引くか、部分一致で短い語を使います。
  • 電話番号や担当者を期待する。 載っていません。母集団と属性のためのデータで、連絡先は別に調べます。
  • 申請の利用目的を狭く書く。 「社内の調査」と書いて営業リストを外部提供すると目的外利用になります。用途は広めに正確に書きます。
  • Shift-JISで落として文字化けする。 一部の文字が変換できません。UTF-8で落として、表計算ソフト側で読み込み時の文字コードを指定します。

営業リストの母集団づくりまでを無料で済ませる手順は営業リストの作り方に、有報を出す大手企業の開示文をまとめて読む方法は有価証券報告書のAI言及調査にあります。母集団から先のインサイドセールスリードジェネレーションの設計、CRMへの取り込みは、それぞれの記事を参照してください。

🧰 関連ツール: Gビズインフォの一括データを地域×規模で絞って会社名・住所・法人番号入りのCSVを登録なしで取り出すなら営業リスト作成ツール、商談前の下調べを質問の形に落とすなら営業ヒアリングシート作成ツールが使えます。

よくある質問

Gビズインフォ(gBizINFO)とは何ですか?

経済産業省が運営する、法人番号を持つ約500万法人の情報を無料で検索・取得できる公式サイトです。法人番号・名称・所在地に加え、資本金・従業員数・業種・補助金・調達・特許・財務・職場情報を、各省庁の公開データから集めて1法人ごとにまとめています。登録なしで検索でき、一括ダウンロードとAPIは無料の申請制です。

Gビズインフォは商用利用できますか?

できます。利用規約は政府標準利用規約(第2.0版)に準拠し、複製・公衆送信・加工を含めて商用利用が認められています。条件は出典表示で、加工した場合は「『Gビズインフォ』(経済産業省)を加工して作成」と明記します。APIと一括ダウンロードは申請時に書いた利用目的の範囲内で使います。

Gビズインフォで資本金や従業員数が空欄なのはなぜですか?

法人番号・名称・所在地以外の基本情報は、EDINET(有価証券報告書)・全省庁統一資格・職場情報総合サイトの3つに登録がある法人にしか付かないためです。有報を出さず、官公庁の入札資格も取らず、職場情報を登録していない中小企業は、代表者名・資本金・従業員数が空欄になります。空欄は「不明」であって「該当なし」ではありません。

Gビズインフォに電話番号や担当者名はありますか?

ありません。基本情報にあるのは法人番号・名称・所在地・代表者名・資本金・従業員数・事業概要・Webサイト・設立年・業種で、電話番号・メール・部署・担当者名は載っていません。営業リストの母集団と属性を作る用途に向き、連絡先は会社サイトなどで別に調べます。

GビズインフォのデータダウンロードやAPIは有料ですか?

無料です。申請フォームでメールアドレスと利用目的を送ると、メールのリンクからトークンが表示され、そのトークンでCSV・JSONの一括ダウンロードとREST APIが使えます。上限は「なし」とされていますが、1時間に20万アクセスを目安にそれ以上は制限の対象になります。