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NPSはExcelで回答を3群に分け、(推奨者数−批判者数)÷有効回答数×100で計算できます。先に空欄・文字・0〜10の範囲外を区別すると、分母の取り違えを見つけやすくなります。
NPSとは、0〜10点の推奨意向への回答をもとに、推奨者の割合から批判者の割合を引いた指標です。
本記事では、回答者1人につき1件の点数が並ぶデータを集計します。カスタマーサクセスの調査で、集計結果を報告する担当者向けの手順です。
無料のNPS計算Excelテンプレート
入力欄はA2:A1001、分類はB列、集計結果はE4:E9にあります。最初に入っているのは架空の動作確認用データで、有効回答10件、要確認5件、NPS 0.0です。実データを入れる前にA列のサンプルを消してください。
- A2:A1001の内容だけを削除します。行全体の削除やB列の数式の削除はしません。
- アンケートの点数を、A2から値として貼り付けます。上限は1,000件です。氏名やメールアドレスは不要です。
- B列の「要確認」を探し、元データと照合します。確認できない値を、勝手に0点や数値へ置き換えません。
- E7の有効回答数、E8の要確認件数、E9のNPSを確認します。要確認が残る場合は、除外理由を記録し、集計対象を確定してから報告します。
- 「集計対象・期間」の欄に対象顧客と調査期間を記入し、調査ごとに別名で保存します。
Excelの計算設定が手動の場合は、入力後に再計算してください。1,000件を超えるデータは、このテンプレートの集計範囲外です。自作の表へ移す場合は、分類式の行とCOUNTIFの集計範囲を同じ最終行まで延ばします。
回答の分類と計算式
分類と計算の基本は、開発元Bain & CompanyのMeasuring Your Net Promoter Scoreに基づきます。
| 回答の分類 | 計算上の扱い |
|---|---|
| 9〜10点:推奨者 | 分子に人数を足す。分母にも含める |
| 7〜8点:中立者 | 分子では足し引きせず、分母に含める |
| 0〜6点:批判者 | 分子から人数を引く。分母にも含める |
| 空欄・空文字:未回答 | 分子・分母とも含めない |
| 文字・範囲外・小数・エラー:要確認 | 確認前は分子・分母とも含めない |
後ろの2行は、このテンプレートでデータを確認するための扱いです。例えば文字で保存された「9」は、回答者の意図が無効とは限りません。元データを確認し、転記・取込時の形式の問題なら数値へ直します。
B2:数値・範囲・整数を確認して分類する
自分で作る場合、A1を「回答点数」、B1を「分類」とし、B2に次の式を入れてB1001までコピーします。
=IFERROR(IF(ISNUMBER(A2),IF(AND(A2>=0,A2<=10,MOD(A2,1)=0),IF(A2>=9,"推奨者",IF(A2>=7,"中立者","批判者")),"要確認"),IF(A2="","未回答","要確認")),"要確認")
式は、数値なら0〜10の整数かを確認し、該当する3群へ振り分けます。数値以外は空欄・空文字と、それ以外を区別し、セルにエラーが入っていれば「要確認」とします。
MicrosoftのIS関数の説明では、ISNUMBERは文字の数字を数値へ変換せず判定します。この性質を使い、取り込み形式の違いを見つけます。
E4〜E9:人数とNPSを計算する
| セル | 項目 | 数式 |
|---|---|---|
| E4 | 推奨者数 | =COUNTIF(B2:B1001,"推奨者") |
| E5 | 中立者数 | =COUNTIF(B2:B1001,"中立者") |
| E6 | 批判者数 | =COUNTIF(B2:B1001,"批判者") |
| E7 | 有効回答数 | =SUM(E4:E6) |
| E8 | 要確認件数 | =COUNTIF(B2:B1001,"要確認") |
| E9 | NPS | =IF(E7=0,"",(E4-E6)/E7*100) |
有効回答が0件ならNPSは空欄です。0件とNPS 0は別の状態で、NPS 0は推奨者と批判者の人数が同じ場合などに出ます。小数第1位まで示す場合は、E9の表示形式を数値の0.0にします。途中の割合は丸めません。
計算例:中立者を分母に入れる
点数が「10、9、9、8、7、7、8、6、5、0」の10件なら、推奨者3人、中立者4人、批判者3人です。NPSは(3−3)÷10×100=0となります。
一方、推奨者80人、中立者30人、批判者40人なら、有効回答は150人で、NPSは(80−40)÷150×100=26.666…、小数第1位表示では26.7です。推奨者割合53.333…%と批判者割合26.666…%を先に整数へ丸めると、53−27=26となり、計算がずれます。
| 確認用の入力 | 期待する結果 |
|---|---|
| 推奨者のみ10人 | NPS 100 |
| 批判者のみ10人 | NPS −100 |
| 中立者のみ10人 | NPS 0 |
| 空欄のみ | 有効回答0件、NPSは空欄 |
| 数値の0点1人のみ | 批判者1人、NPS −100 |
| 11点、−1点、8.5点、文字の9 | いずれも要確認 |
ExcelのE4・E5・E6の人数を順に入力すると、NPSと回答の内訳を確認できます。80人・30人・40人なら表示は26.7です。
点数の一覧を貼り付ける機能ではありません。空欄や無効な値を確認した後の人数を入力します。
よくある集計ミスと確認箇所
COUNTAの件数をそのまま分母にすると、「未回答」と書かれた文字セルなども混ざる可能性があります。分類後の推奨者・中立者・批判者の合計を分母にします。
0点を未回答にすると、批判者を取りこぼします。空欄は除外しても、0点は回答です。配布テンプレートでは0点を含む例で違いを確認できます。
フィルターで非表示にすれば集計から外れると思うのも注意点です。この記事のCOUNTIFは指定範囲を数えるため、画面で隠した行も対象です。部署別・期間別に出すなら、対象データだけを別のファイルへ抽出して集計し、件数を照合します。
重複回答や調査対象の違いは、この式では検出できません。同じ人の複数回答をどう扱うかを先に決め、アンケート側の回答IDなどで確認します。テンプレートには点数だけを渡してください。
集計後の報告に何を添える?
数値だけを送らず、対象、期間、有効回答数、除外した件数と理由を添えます。例えば架空の調査なら、次のように記載できます。
9月調査の有効回答は150人。推奨者80人、中立者30人、批判者40人で、NPSは26.7。未回答5件を除外した。対象は契約中の利用担当者で、1人1回答として集計した。
前回との比較では、対象顧客・質問・回収方法がそろっているかを確認します。得点だけで解約率の増減を説明せず、自由記述や問い合わせ、ヘルススコアと合わせて、確認する顧客や改善テーマを決めます。
よくある質問
NPSの計算式は何ですか?
NPS=(推奨者数−批判者数)÷有効回答数×100です。推奨者は9〜10点、中立者は7〜8点、批判者は0〜6点で、中立者も有効回答数に含めます。
NPSの集計では空欄と0点をどう扱いますか?
空欄は未回答として分母から除外し、数値の0点は批判者として分母にも含めます。本記事の式は数値かどうかを先に確認するため、文字の数字は要確認として区別します。
Excelテンプレートは何件まで集計できますか?
配布テンプレートはA2:A1001の1,000件までです。サンプルを削除してA列へ点数を値として貼り付け、B列の分類とE列の集計式は残してください。
NPSはパーセントで表示しますか?
100を掛けて計算した結果は数値で表示します。例えば26.7をパーセント表示にすると2,670%になるため、Excelでは数値形式を使います。