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議事録は「何が決まり、誰がいつまでに何をするか」を記録する文書で、①決定事項 ②ToDo(担当・期限つき) ③保留事項 ④主な論点の4つが追えれば合格です。 発言を全部書き起こす必要はありません。この記事では、そのまま使えるテンプレートと記入例の全文、速く書くコツ、そして作成時間を数分に縮めるAI活用の手順を解説します。
議事録の基本フォーマット(項目一覧)
会社に決まった様式がなければ、この9項目を上から並べれば標準的な議事録になります。
| 項目 | 書くこと |
|---|---|
| 会議名 | 「営業定例会議」「◯◯プロジェクト打ち合わせ」など |
| 日時・場所 | 開始〜終了時刻まで(会議コストの根拠にもなる) |
| 出席者・欠席者 | 敬称は社内ルールに合わせ統一 |
| 作成者(確認者) | 誰が書き、誰が内容を確認したか |
| 決定事項 | 何がどう決まったか(最重要・冒頭に) |
| ToDo | 内容・担当者・期限の3点セットの表 |
| 保留・持ち越し事項 | 決まらなかったこと・次回への引き継ぎ |
| 主な論点 | 結論に至った理由・出た反対意見 |
| 次回 | 日時と主な議題 |
順序のポイントは、決定事項とToDoを冒頭に置くことです。読む側の9割はこの2つしか読みません。時系列の経過報告から書き始めると、肝心の結論が埋もれます。
記入例つきのWordテンプレートを無料配布しています(登録不要): 議事録テンプレート(Word)
議事録の例文(営業定例会議の記入例・全文)
【議事録】営業定例会議
日時: 2026年9月5日(金) 10:00〜10:45 場所: 会議室A / オンライン
出席: 佐藤部長、田中、山本、鈴木 欠席: 高橋
作成: 田中(確認: 佐藤部長)
■ 決定事項
・新価格表は10月1日から適用する
・既存顧客への案内は9月12日までに全件送付する
■ ToDo
| 内容 | 担当 | 期限 |
| 価格改定の案内文を作成し部長へ確認依頼 | 田中 | 9月9日 |
| 主要顧客10社へ電話で事前連絡 | 山本 | 9月12日 |
■ 保留・持ち越し
・代理店向けの卸価格は情報不足のため次回へ。仕入原価の資料を鈴木が準備
■ 主な論点
・適用時期は「9月中」との案もあったが、既存顧客への案内期間を
確保するため10月1日とした
■ 次回
9月19日(金) 10:00〜 会議室A。議題: 代理店向け卸価格
この例文が45分の会議の議事録として十分な分量です。発言の記録ではなく、会議の成果(決定と宿題)の記録だと割り切ると、書く量は大きく減ります。
議事録の中身は「4項目」が追えれば合格
| 項目 | 書くこと | ありがちな抜け |
|---|---|---|
| 決定事項 | 何がどう決まったか | 「概ね合意」のような曖昧表現 |
| ToDo | 担当者・期限・内容のセット | 担当と期限のないタスク |
| 保留事項 | 決まらなかったこと・次回への持ち越し | 消えて再燃する論点 |
| 主な論点 | 結論に至った理由・反対意見 | 後から「なぜこう決めた?」に答えられない |
速く正確に書く5つのコツ
- 骨組みを会議前に作る — アジェンダをテンプレートに貼っておけば、会議中は空欄を埋めるだけです。ゼロから書き起こす議事録が一番遅い
- メモの時点でラベルを付ける — 発言を全部書くより、「決定」「宿題」「保留」のラベルをメモに付けておくと、清書もAI要約も速く正確になります
- 発言者名と数値だけは正確に — 全文は要約してよいが、「誰が言ったか」と金額・日付・数量は言い換えずそのまま残します
- 24時間以内に展開する — 議事録の価値は鮮度です。翌日を過ぎるとToDoの初動が遅れ、記憶違いの訂正も増えます。会議終了当日の展開を標準にします
- 確認者を決めて明記する — 決定事項の誤記は会議のやり直しより高くつきます。上位者の確認を通してから展開し、確認者名を議事録に残します
AIで議事録を作る手順(4段階)
ここまでの「型」があれば、清書はAIに任せられます。①メモ・文字起こしの用意 → ②機密の匿名化 → ③目的を指定した要約プロンプト → ④人による確認の4段階で、60分の会議の議事録作成が数分の確認作業に変わります。
要約の品質は「目的の指定」で決まります。同じ会議メモでも、用途で最適な形が違うためです。
- チーム共有用 — 決定事項とToDoを箇条書きで冒頭に。論点は簡潔に
- ToDo抽出用 — タスク・担当・期限の表だけを出す
- 上位報告用 — 決定事項と経営判断に関わる論点を3行で
プロンプトの例(考え方): 「以下の会議メモを議事録に整形してください。会議名: ◯◯定例。目的: チーム共有用。必ず抽出する項目: 決定事項/ToDo(担当者・期限つき)/保留事項。形式: 見出し+箇条書き。メモにない情報は補完せず、期限が読み取れないToDoは『期限未定』と明記してください」
最後の一文が重要です。「メモにない情報を補完しない」と明示することで、AIがもっともらしく埋めてしまうハルシネーションを抑えられます。プロンプトの組み立て方の基本はプロンプトの書き方にまとめています。
運用の注意点
- 機密・固有名詞の扱いを先に決める — 顧客名や金額を含む会議は、匿名化するか法人プランに限定するか、ルールを決めてから運用します。ルールの作り方は生成AIガイドラインの作り方を参照してください
- 決定事項と数値は必ず人が確認する — 要約の誤りで最も実害が大きいのがこの2つです。確認者を議事録の発行者として明記します
- 議事録化しやすい会議メモを取る — 「決定」「宿題」「保留」のラベルをメモの時点で付けておくと、AIの抽出精度が目に見えて上がります
よくある失敗
- 時系列の発言録になっている — 「◯◯さんが〜と発言。次に△△さんが〜」は読まれません。決定・ToDo・保留に分類して書きます
- 文字起こしをそのまま渡して「議事録にして」とだけ頼む — 目的も抽出項目もない依頼は、長い要約文が返ってくるだけです
- 出力を無確認で展開する — 決定事項の誤記は会議のやり直しより高くつきます
- 議事録作成だけをAI化して満足する — 会議自体のコスト(人数×時間×時給)は変わっていません。会議コスト計算ツールで開催コストを可視化し、会議の数と長さも見直します
- どの業務をAI化するかの基準がない — 議事録は成功しやすい題材ですが、次の題材選びはAI業務仕分け診断ツールで「AIに向く業務の条件」を確認してから広げると失敗が減ります
議事録はAI活用の最初の成功体験に最適な業務です。まず議事録要約プロンプト作成ツールで次の会議から試し、うまくいったらAI時代に求められるスキルを参考にチームへ展開してください。
よくある質問
議事録には何を書けばいいですか?
①決定事項②ToDo(担当者と期限つき)③保留・持ち越し事項④主な論点の4つが追えれば合格です。発言の逐語録は不要で、「何が決まり、誰がいつまでに何をするか」が読めば分かる状態を目指します。会議名・日時・出席者などの基本情報は冒頭の表にまとめます。
議事録のテンプレートはありますか?
この記事に営業定例会議の記入例全文を掲載しています。同じ構成の記入例つきWordテンプレートも無料でダウンロードできます(登録不要)。決定事項→ToDo(担当・期限の表)→保留→論点→次回の順に埋めるだけで標準的な議事録になります。
AIで議事録を作る手順は?
①会議メモか文字起こしを用意する②機密・固有名詞を必要に応じて匿名化する③目的(共有用・ToDo抽出など)を指定した要約プロンプトで整形する④決定事項と数値を人が確認する、の4段階です。ゼロから書くより大幅に短縮できますが、最終確認は必ず人が行います。
会議の内容をAIに入力しても大丈夫ですか?
契約形態によります。無料版のAIツールは入力が学習に使われる場合があるため、顧客名・金額などは匿名化してから入力するのが安全です。法人プラン(Team/Enterprise・API)は学習に使わない設定が標準のため、社内ルールで利用範囲を決めておきます。