TAM・SAM・SOM計算ツール(市場規模を4つの質問で)
TAM・SAM・SOMの計算方法に迷ったら、売れる相手の数・1社あたりの金額・営業の人数を入れるだけ。市場の全体・売りに行ける範囲・1年で取れる分を年間ベースで計算し、3重の円と計算式、業界レポートとの比較、提出前の確認まで無料で作れるツール。
- 登録・ログイン不要
- 無料
- 入力値をサーバーに送信しません
①〜④を入れると、市場の全体・売りに行ける範囲・1年で取れる分の3つが出ます
1年で取れる分は、見やすさのため実際の比率より大きく描いています。
計算式3つの数字をどう掛けたか開く +
| 層 | 金額(年間) | 計算式 | 意味 |
|---|
業界レポートの数字と比べると市場統計との差開く +
獲得の割合を変えると1%・3%・5%・10%ならいくらか開く +
提出前の5つの確認5項目を自動で確認開く +
報告用テキスト事業計画の市場規模の節にそのまま貼れる文開く +
市場規模は前提の置き方で大きく変わります。出典・年・絞り込んだ理由を必ず併記してください。入力値は外部に送信されません。
2そのうち、あなたの会社が実際に売りに行ける相手はどれくらい?
41年で何社と契約できそうですか?
業界レポートの市場規模と比べる(任意)調査会社や白書の数字を入れると、この計算とのずれが出ます開く +
入力内容はブラウザ内だけで計算・保存され、サーバーには送信されません。「条件のURL」も入力値を#以降に載せるためサーバーへは送られませんが、URLを共有した相手は入力値を見られます。無料・登録不要で使えます。
使い方
- ①「売れる可能性のある相手は、何社(何人)いますか?」に社数を入れる(社数の調べ方は欄の下のリンクから)
- ②「そのうち実際に売りに行ける相手はどれくらい?」を、ほぼ全部(100%)・半分くらい(50%)・一部(25%)・数字で入れる、から選ぶ
- ③「1社(1人)から、1年でいくらもらえますか?」に金額を入れる。欄の右上で月額のまま入れても、年額に直して計算する
- ④「1年で何社と契約できそうですか?」の決め方を選ぶ(営業の人数×1人が年に取る件数/目標の割合(%)/まだ分からない)。任意で「業界レポートの市場規模と比べる」を開くと、レポートの数字との差が出る
USE CASESこんな場面で使える
- 新規事業の企画書市場の全体・売りに行ける範囲・1年で取れる分を年間ベースで出し、3重の円と計算式を貼る
- 投資家・社内審査向けの事業計画1年で取れる分を営業の人数×件数で積み上げ、業界レポートの数字との差で前提を確かめる
- 営業計画の上限確認1年で取れる分を年間の受注社数に換算し、営業体制で取り切れる量かを確かめる
FORMULA計算式・仕組みと根拠
- 年間単価 = 単価 × 12(月額入力のとき)/ 単価(年額入力のとき)
- TAM(市場の全体) = 売れる可能性のある相手の数 × 年間単価
- SAM(売りに行ける範囲) = TAM × 売りに行ける割合(%) ÷ 100
- SOM(1年で取れる分) = 営業の人数 × 1人が年に取る件数 × 年間単価(目標の割合方式は SAM × 割合% ÷ 100、未設定は SAM × 3%)。いずれもSAMを上限にする
- 1年で必要な契約数 = SOM ÷ 年間単価 / 業界レポートとの差 = |積み上げのTAM − レポートのTAM| ÷ レポートのTAM × 100
- 根拠: 投資家や社内の審査で通るのは、自社の単価と相手の数から積み上げた数字です。業界レポートの市場規模は、同じくらいの大きさに収まるかを確かめる用途に使います(差20%以内が目安)。1年で取れる分を「売りに行ける範囲の◯%」と置くだけでは説明にならないため、営業の人数×1人が年に取る件数×年間の金額の積み上げを標準にし、初めの3年は1〜5%を目安、10%超は根拠が足りないと判定します。
EXAMPLE入力例と結果の読み方
例ボタン「中小企業向けSaaS(営業5人)」を押すと、月額5万円(年間単価60万円)・相手50,000社・売りに行ける40%・営業5人×年24件・業界レポート2,000億円(対象30%)が入り、市場の全体 300億円・売りに行ける範囲 120億円・1年で取れる分 7,200万円(売りに行ける範囲の0.6%)・1年で必要な契約数120社/年、判定は「無理のない数字」(売りに行ける範囲の5%以下)と出ます。業界レポートのTAMは2,000億円で、積み上げとの差は85%のため「前提を見直す」の表示になります。これは「営業5人の体制で年120社を取れば年7,200万円で、SAM 120億円の0.6%にあたる=獲得目標としては現実的」と読み、同時に「業界レポートの2,000億円は自社の製品範囲より広い定義になっている可能性が高いので、相手の数の定義か絞り方を見直すか、積み上げを採用する理由を書き添える」と判断します。
PITFALLSよくある間違い
- 市場の全体を、自社が売れない製品カテゴリーまで含む業界総額で膨らませる(桁が大きいほど審査で疑われる。製品の範囲で切ってから積み上げる)
- 月額の金額を年に直さずに相手の数と掛ける(金額が12分の1になる。③の右上で月額を選べば自動で年間に直る)
- 1年で取れる分を「売りに行ける範囲の1%」と置いて終わりにする(説明にならない。営業の人数×1人が年に取る件数で積み上げ、結果が何%かを後から確かめる)
NOTES境界条件・注意点
- 1年で取れる分は、売りに行ける範囲を上限にします。営業の人数×件数の積み上げが超えたときは上限の金額に置き換え、「積み上げが売りに行ける範囲を超えたので上限にしました」と表示します
- ④で「まだ分からない(仮に3%)」を選ぶと、売りに行ける範囲の3%を仮置きして計算し、判定は「仮置き」になります。営業体制が決まったら積み上げに切り替えてください
- ②と「そのうち対象になるのは」を空にすると100%として計算します。金額はすべて年間ベースで、税や値引きは考慮していません。入力値は外部に送信されません
TAM・SAM・SOMとは?
TAM・SAM・SOMは市場規模を3段階で表す指標で、市場の全体(TAM)・売りに行ける範囲(SAM)・1年で取れる分(SOM)を指します。
3つは別々の市場ではなく、大きな円の中に中くらいの円、その中に小さな円が入る入れ子の関係です。 同じ市場を「上限」「射程」「今年の的」の3つの見方で切り分けたもの、と考えると読み違えません。 金額はすべて年間にそろえます(月額サービスは月額×12)。
| 層 | 意味 | 計算式 | 例の金額 |
|---|---|---|---|
| 市場の全体 TAM / Total Addressable Market | 100%のシェアを取れたときの年間売上機会。上限を示す数字 | 潜在顧客数 × 年間単価 | 50,000社 × 60万円 = 300億円 |
| 売りに行ける範囲 SAM / Serviceable Available Market | 地域・業種・規模・製品特性で絞った、いま提供できる範囲 | TAM × 提供できる割合 | 300億円 × 40% = 120億円 |
| 1年で取れる分 SOM / Serviceable Obtainable Market | 競合と自社の営業リソースを踏まえ、現実に獲得できる範囲 | 営業人数 × 年間成約件数 × 年間単価 | 5人 × 24件 × 60万円 = 7,200万円 |
TAM・SAM・SOMの計算方法(トップダウン・ボトムアップ・バリューセオリー)
計算方法は3つあります。投資家や社内の審査で通るのは、自社の単価と顧客定義から積み上げるボトムアップです。 市場統計から絞るトップダウンは、ボトムアップの数字が同じレンジに収まるかを確かめる検算として使います。
| 方法 | 手順 | 使う数字 | 信頼される場面 | 弱点 |
|---|---|---|---|---|
| ボトムアップ | 顧客数 × 単価から積み上げ、営業力で獲得分を切り出す | 自社の単価・顧客定義・営業人数・成約件数 | 投資家説明・社内審査。前提を1つずつ検証できる | 顧客数の定義を間違えると全体がずれる |
| トップダウン | 調査会社・白書の市場総額を自社セグメントの比率で絞る | 市場総額・セグメント比率 | 市場の存在と桁を示すとき。検算にも使う | 調査の定義が自社の製品範囲と一致しないことが多い |
| バリューセオリー | 顧客が得る価値(削減できる金額)から、取れる対価を見積もる | 顧客側のコスト・削減率・想定の取り分 | 比較対象のない新カテゴリー | 取り分の置き方が主観的で、検証しにくい |
上のツールは①〜④がボトムアップにあたります。「業界レポートの市場規模と比べる」に統計の数字を入れると、2方式のTAMの差が自動で出ます。差が20%以内なら整合、20%を超えるときは顧客数か単価のどちらかが実態とずれています。
| 条件 | 結果の見え方 | |
|---|---|---|
| ボトムアップだけ(市場統計なし) | 市場の全体 300億円・売りに行ける範囲 120億円・1年で取れる分 7,200万円 | |
| 市場統計 330億円(セグメント40%)を足す | 2方式のTAMの差は9.1%で整合 |
SOMの目安(SAMの何%か)
SOMは「SAMの1%」と置くだけでは根拠になりません(いわゆる「1%の誤り」)。 営業人数 × 1人あたり年間成約件数 × 年間単価で積み上げ、その結果がSAMの何%になったかを後から確かめる順序にします。
| 時期 | SAMに対する割合 | 読み方 |
|---|---|---|
| 1年目 | 1%前後 | 営業体制が立ち上がる途中。件数の積み上げと一致しやすい |
| 3年目まで | 3〜5% | 初期3年の現実的なレンジ。上のツールの「無理のない数字」の判定はここ |
| 5〜10% | やや強気 | 営業人数・成約件数の裏づけと、競合が空いている理由の説明が要る |
| 10%超 | 根拠が足りない | SAMの絞り込みが甘いか、獲得力を過大に見ている可能性が高い |
1年目でSAMの10%を超える計画は、審査でまず前提を疑われます。営業5人・1人あたり年24件・年間単価60万円なら年7,200万円で、SAM 120億円に対して0.6%。この積み上げのほうが説明できます。
日本の市場規模データの探し方(無料)
TAMとSAMの土台になる「顧客数」と「市場総額」は、無料の公開統計でかなりの範囲がまかなえます。 有料の民間レポートは、公開統計に無いセグメント別の内訳が必要になってから検討すれば十分です。
| 出どころ | 取れる数字 | 使いどころ |
|---|---|---|
| e-Stat(政府統計の総合窓口)の経済センサス | 産業分類・従業者規模・都道府県別の企業数・事業所数 | TAMの「売れる可能性のある相手の数」 |
| 各省庁の白書(情報通信白書・中小企業白書など) | 導入率・利用率・市場動向 | SAMの「売りに行ける割合」の根拠 |
| 業界団体の統計 | 会員企業数・出荷額・取扱高 | 業種を限定したTAM・SAM |
| 総研・調査会社の公開レポート(要旨) | 市場総額・成長率 | トップダウンの検算 |
| 国立国会図書館リサーチ・ナビ | 統計・業界資料の探し方の案内 | 該当する統計が見つからないとき |
| 有料: 矢野経済研究所・富士キメラ総研など | 細かいセグメント別の市場規模 | 公開統計で粒度が足りないとき |
地域 × 従業者規模で「対象になりうる社数」を実際に数えるところまでは、営業リスト作成ツールでも行えます。 顧客数が決まったら、年間単価は自社の平均受注単価(月額サービスは月額×12)を使ってください。
よくある間違いと審査側のチェック
- TAMを業界総額で膨らませる — 自社が売れない製品カテゴリーまで足した数字は、桁が大きいほど疑われます。製品の範囲で切ってから積み上げます。
- 月額単価を年換算せず混ぜる — 顧客数は年、単価は月のまま掛けると12分の1になります。上のツールは③の右上で月額か年額を選ぶと、自動で年間に直します。
- 提供できない顧客をSAMに残す — 対応言語・法規制・最低契約金額で売れない相手は、SAMの段階で外します。
- セグメントの二重計上 — 「製造業」と「中堅企業」を別々に足すと、重なる企業を2回数えます。切り口は1つに決めます。
- 3層に同じ数字が並ぶ — TAM=SAM や SAM=SOM は、絞り込みをしていないのと同じです。上のツールの「提出前の5つの確認」で検出します。
- 古いデータ・出典なし — 調査年を書かない数字は検証できません。出典名と年を必ず併記します。
事業計画の文例
市場規模(年間・2026年時点) TAM(市場の全体) 300億円 = 対象顧客 50,000社 × 年間単価 60万円 SAM(売りに行ける範囲) 120億円 = TAM × 提供可能率 40%(対応地域・従業員50〜300名で絞り込み) SOM(1年で取れる分) 7,200万円 = 営業5人 × 年24件 × 60万円(SAMの0.6%) 業界レポート(出典: ◯◯総研 2026年調査)の市場の全体との差は85%
上のツールの「報告文をコピー」で、入力した数字がそのまま入った下書きが出ます。3層それぞれに金額・計算式・絞り込みの理由を並べるのが、審査を通る書き方の型です。
市場に入る順番と最初の的の決め方はGTM戦略の解説記事、法人向けの需要のつくり方はBtoBマーケティングの解説記事で扱っています。 SOMを月次・年次の売上目標に割り付けるときは売上目標の逆算ツール、投資を回収するのに必要な売上は必要売上高の計算ツールが使えます。
参考: Salesforce Japan「TAM・SAM・SOM」/ Amazon Ads「TAM・SAM・SOMとは」/ Corporate Finance Institute「Total Addressable Market (TAM)」/ HubSpot「TAM SAM SOM」
FAQよくある質問
TAM・SAM・SOMとは?
TAM・SAM・SOMは市場規模を3段階で表す指標で、市場の全体(TAM)・売りに行ける範囲(SAM)・1年で取れる分(SOM)を指します。別々の市場ではなく、大きな円の中に中くらいの円、その中に小さな円が入る入れ子の関係になります。
TAM・SAM・SOMの計算方法は?
市場の全体(TAM)=売れる可能性のある相手の数×年間単価、売りに行ける範囲(SAM)=TAM×売りに行ける割合、1年で取れる分(SOM)=営業の人数×1人が年に取る件数×年間単価で計算します。月額サービスは単価を12倍して年間にそろえてから掛けます。
トップダウンとボトムアップの違いは?
ボトムアップは自社の顧客数と単価から積み上げる方法、トップダウンは調査会社や白書の市場総額を自社セグメントの比率で絞る方法です。投資家や審査で信頼されるのはボトムアップで、トップダウンは同じレンジに収まるかの検算に使います。差は20%以内が目安です。
SOMは何%が目安?
1年で取れる分(SOM)は売りに行ける範囲(SAM)の1〜5%(初期3年)が目安で、1年目は1%前後です。10%を超えると根拠を求められます。ただし割合を先に決めるのではなく、営業の人数×1人が年に取る件数×年間単価で積み上げた結果が何%になるかを後から確かめる順序にします。
SAMとSOMの違いは?
売りに行ける範囲(SAM)は「自社が提供できる相手すべて」の年間売上機会、1年で取れる分(SOM)はそのうち競合と自社の営業リソースを踏まえて実際に獲得できる分です。SAMは製品と提供条件で決まり、SOMは営業体制の規模で決まります。
TAMの調べ方(日本の市場規模データ)は?
e-Stat の経済センサスで産業分類・従業者規模・都道府県別の企業数を取り、これに自社の年間単価を掛けるのが最も確かめやすい方法です。市場総額は各省庁の白書・業界団体統計・調査会社の公開レポート要旨で補い、出典名と調査年を必ず控えます。
フェルミ推定で市場規模を出すには?
「売れる可能性のある相手の数 × 1件あたりの年間単価」に分解し、それぞれを公開統計と自社実績で置くのがフェルミ推定の型です。このツールの①〜③はその分解そのもので、置いた数字がTAM・SAM・SOMのどこに効くかを「計算式」で確認できます。
月額サービスの単価はどう入れる?
③の欄の右上で「月額で入れる」を選び、月額の金額をそのまま入れてください。ツールが12倍して年間単価に直してから計算します。年間契約や一括請求の商材は「年額で入れる」を選びます。
事業計画にはどう書けばよい?
TAM・SAM・SOMそれぞれに金額・計算式・絞り込みの理由を並べ、最後に業界レポートの数字との差を添えるのが通りやすい型です。このツールの「報告用テキスト」を開いて「報告文をコピー」を押すと、入力した数字が入った下書きがそのまま出ます。
TAMが大きければ良い事業?
市場の全体(TAM)の大きさだけでは評価されません。審査で見られるのは売りに行ける範囲(SAM)の絞り込みの理由と1年で取れる分(SOM)の積み上げの妥当性で、TAMが大きいのにSOMの根拠が薄い計画はむしろ疑われます。TAMは「上限がここまである」ことを示す数字と考えてください。