デジタル広告で集客する
あらゆるビジネスにおいて、集客や知ってもらう事は非常に重要です。
- もっと店にお客さんを呼びたい
- 自社の商品を知ってほしい
- ECサイトで買ってほしい
- もっとブログを見てほしい
- アプリを使ってほしい
- サービスの体験をしてほしい
個人であれ、法人であれこのような集客に関する悩みは尽きないでしょう。
そんな時の、大きな武器がデジタル広告です。
このように思う人もいるかもしれませんが、デジタル広告は数千円〜数万円レベルでもしっかり効果を感じることができます。
実際、デジタル広告を使いこなし売上を10倍以上に伸ばした企業も多数見てきました。
今回は、デジタル広告を使って効率的かつ、最大の効果を得る為の5つのステップをご紹介します。
ちなみに、私自身日本を代表する大手企業のデジタル広告を中心としたマーケティングをいくつも支援してきました。
そもそもデジタル広告とは何?という方はまず下記を参照してください
インターネット広告(デジタル広告)を学ぶポイント3点を徹底解説。リスティング広告、SNS広告、YouTube広告などをタ…
デジタル広告最新5ステップ
デジタル広告はむやみに始めると、売上10倍どころかただお金が出ていく「ムダ投資」になるのでしっかりと計画を立てる必要があります。
そこで、事前に考えておくべきことは何かを下記5つのステップに分解しました。
- デジタル広告出稿のゴールを決める
- 顧客の行動を考える
- 何を訴求するか考える
- どの媒体を使うか考える
- どう計測するか考える
それぞれ説明していきます。
①デジタル広告出稿のゴールを決める
デジタル広告を出稿するなら、まずゴール設定が重要です。
広告費=費用なので、かけた費用以上の利益を回収できて初めて広告を出す意味があります。
デジタル広告のゴール
ちなみに、ビジネスのゴールは言うまでもなく利益を出す事ですが、広告のゴールはそこに繋がる道筋の途中ポイントに設定します。
例えば、下記の図のように広告から直接売上につなげる事ができる場合と、そうでない場合があります。
直接売上の場合
直接売上のビジネスの場合は、いくら売れたらいくら利益が出るかわかるので、広告のゴールの設定は比較的簡単です。
例えば、1個1万円の家電を売った時1,000円の利益が残るとしましょう。
であれば、一人に購入してもらうのにかけられる広告費は1,000円以下です。
広告用語で言うならば、目標CPA1,000円以下でコンバージョンポイントは家電の購入です。
デジタル広告で使う用語については、下記記事に詳しく記載しています。
デジタル広告の運用に必要な指標である、CTR、CVR、CPM、ROAS、ROI、RRなどの指標の計算式を一覧化。それぞれ…
間接売上の場合
次に、広告を見てユーザーが反応しても、その後人による営業が必要であったり、時間をかけて顧客を育てる必要のあるビジネスの場合を見てみましょう。
少し複雑に見えますが、実は至って単純です。資料請求をした人のうち何%くらいの人が購入してくれるのかを考えた上で広告費を設定するという事です。
ここで言うと、1万円広告費をかけたら5人資料請求をしてくれました。そのうち1名が購入まで至ったので、その利益から逆算すると資料請求にかけられる広告費は2000円/人までという事です。
ポイントは、資料請求した人のうち何%が購入してくれるのか(図中だと20%)をしっかり想定しておくことです。
ここが、ボヤケてしまうと、広告を出して資料請求数や無料会員登録数は伸びたけど肝心の売上が伸びないといった事象に繋がります。
②顧客の行動を考える
次に、デジタル広告を出して集客する顧客をイメージしましょう。
ここでしっかり使い分けたいのは、ターゲットとペルソナです。
ターゲット
ターゲットのイメージとしては、20代・女性・会社員など大きな枠組みで括った人々を指します。
ターゲットを明確に決めておく事は、デジタル広告出稿で非常に需要ですが、さらに一歩踏み込むのがペルソナです。
ペルソナ
ペルソナはターゲットを更に絞り込み、ある特定の仮想の一人をイメージする事です。
例えば下記の図のように、名前から職業、趣味、年収まで仮想で良いのでできる限り具体的に設定します。
ペルソナを設定することで、この人ならどう動くだろう、どう情報収集するだろう、どんな広告ならクリックするだろうと顧客の行動イメージが湧きやすくなります。
このペルソナを設定する事が、デジタル広告を成功に導く2つ目のポイントです。
③何を訴求するか考える
ペルソナとゴールが決まれば、誰にどうなって欲しいという部分までが決まったも同然です。
では、その目的に導くためにどんな事を訴求するかを考えます。
広告では、クリエイティブという画像や動画・テキストを使ってメッセージを伝えます。
クリエイティブを分解すると、訴求とデザインです。
例えば下記は、記事執筆中に偶然でてきたTikTokの広告主を募集するFacebook広告のクリエイティブです。
この広告の、伝えたいメッセージは恐らく下記のようなイメージでしょう。(推測です)
- 無料でリスクを抑えてTikTok広告が出せる
- TikTok広告を出せばサイトやお店に集客できる
その上で、「21万円」と「無料」という目に止まりやすいキャッチーな言葉を全面に押し出したデザインに仕上げたのでしょう。
このように、まずは何を伝えたいかのメッセージを決め、それを最大限伝える為のデザインを考えるのがクリエイティブの作り方です。
テキストクリエイティブでも同じ
Google等の検索広告でも、クリエイティブの作り方は同じです。
下記は「クレジットカード」と検索したときに今出てきた広告です、
クレジットカードと検索する人は、どんな人で、その人に何を訴求したいかを考えた上で、テキストを工夫しています。
恐らくこの広告のメッセージは
- 数ある選択肢から比較できるので安心
- 作って損しないカードを教えます
デザインとしては、【人気】という目立ちつつ日本人が弱いワードに加え「損ナシ」など人の損を避けたがる性質にうまく働きかけています。
このように、クリエイティブはメッセージとデザインをしっかり練って作ると、デジタル広告の効果が飛躍的に向上します。
④どの媒体を使うか考える
そもそもデジタル広告で言う「媒体」とは、Google、Instagram、Twitter等の大型メディアやアフィリエイト等の個人サイト等を指します。
せっかく良いクリエイティブやペルソナがあっても、この媒体選びを間違えると、デジタル広告が正しく目的の人に届きません。
ファネルで考える
媒体選びの1つ目の方法はファネルで考える事です。ファネルとは日本語で漏斗ですが、下記のように漏斗のように母数を絞っていく方法です。
例えば、デジタル広告を使って、全く知らない人に存在を知ってもらうなら動画やSNSが有効でしょう。
YouTubeの広告やSNSのフィードに流れてきて、初めてその存在を認知する事は、みなさんの実体験でもあるでしょう。
逆に、検索する人はすでに検討している、もしくは興味がある人が多いでしょう。
このように、どんな広告媒体をいつ使うかについては、下記に詳しく纏めていますので参照してみてください
インターネット広告(デジタル広告)を学ぶポイント3点を徹底解説。リスティング広告、SNS広告、YouTube広告などをタ…
代表的なメディア
とはいえ、どんなメディアを使ったら良いか分からないという方には、代表的なメディアを使う事をオススメします。
デジタル広告において、代表的なのは圧倒的にGoogleとFacebookです。あわせて日本ではTwitter・Yahoo!も第2選択肢に入ります。
- Google検索広告
- YouTube広告
- GDN広告
- Facebook広告
- Instagram広告
- (Twitter広告)
- (Yahoo!検索広告)
GoogleとFacebookは、広告のターゲティングを行うAIの精度が非常に高いので、初心者でも一定の広告効果を得ることができます。
また、管理画面も使いやすく、マニュアルも公式、非公式含め多数用意されているので取っ掛かりにはベストです。
ターゲティングを設定する
メディアを決めたらそれで終わりではありません、そのメディアの中のどんな人に広告を出したいかターゲティングを設定する必要があります。
ここは、②で決めたターゲットとペルソナを元に、興味関心なのか、行動なのか、設定をしてみてください。
最適化方法を設定する
デジタル広告は、AIを使ってより広告効果の良い人に最適化していくのが一般的です。
そのためには、AIに何をした人が広告効果が良い人かを識別させる必要があります。
- 広告を見た人
- 広告をクリックした人
- 広告を経由して物を買った人
- 広告を経由して高い物を買った人
- 広告を経由してフォローした人
- 広告にいいねをつけた人
このように、広告を表示した人の行動の何をAIに学習させるかを管理画面から選択しましょう。
例えば、クリックした人に設定すると、広告媒体のAIは広告をよりクリックしやすい人に多く出すよう学習します。
予算を設定する
デジタル広告は、ほとんどの媒体で予算が設定できます。
例えば、1日あたり1万円や、100万円で出せるだけなど、管理画面から予算を設定しましょう。
AIの最適化を促進するには、多くの広告費を払って、沢山データを溜めるに越したことはありませんが、予算は無限ではないのでまずは無理のない範囲の金額で始めてみましょう。
⑤どう計測するかを考える
誰に、何を、どんな媒体で、何をゴールにデジタル広告を出すかが決まりました。
では、いよいよデジタル広告を出稿しますが、出稿して終わりではありません。
広告を出したあとの結果は全て計測できます。
- 何回表示されたのか
- 何人クリックしたのか
- 表示した人の何%がクリックしたのか
- クリックした人の何%がCVしたのか
- どれくらい売上があがったのか
計測次第では、様々な結果を得ることができるので、その結果をみて改善していくPDCAが非常に重要です。
特にCTR(クリック率)、CVR(コンバージョン率)の改善は、デジタル広告運用のど真ん中です。
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効果は毎日チェック
デジタル広告の中でも運用型と言われるメニューは、毎日広告効果が変動します。
例えば、ECでの商品購入を目的に広告を出していたとして、今日CPA1,000円(広告費1,000円で1名購入)だとしても、明日はCPA5,000円になっている事もあります。
ですので、広告効果は最低でも毎日チェックするようにしましょう。
定期的な見直し
ただし、毎日一喜一憂していては仕事が手に付きません。
多くの媒体は、AIの学習期間もあり1週間程度で広告効果が安定します。
そこで1週間の効果をみて、ターゲティングやクリエイティブを変えるなど手を加えてみましょう。
その後1週間様子を見て、その施策が先週より良かったか、悪かったかを計測し改善行動を取る。
地道な改善行動が、高い広告効果を得る秘訣です。
広告指標を使いこなす
広告効果をより詳しく分析するには、CPC・CPA・ROAS・ROIなど様々な指標の変化を捉える事が重要です。
最初は、覚えるのも大変で何を意味するのかも分からないと思いますが、下記ページをブックマークしておけば必要な情報にたどり着けるようにしています
デジタル広告の運用に必要な指標である、CTR、CVR、CPM、ROAS、ROI、RRなどの指標の計算式を一覧化。それぞれ…
実際に運用して経験を積む
ここまで、①〜⑤のポイントをお伝えしてきましたが、結局はこれらを経験で補う必要があります。
どんなクリエイティブが刺さるのか、どんなペルソナで、どんな媒体に出すのか経験に勝るものはありません。
まずは、実務経験を積むために企業のマーケターとして転職する方法もおすすめです。
特に広告費の大きい会社のマーケターは、様々なチャレンジができるので自身のスキルアップにも繋がります。
マーケターへの転職は、マーケター特化型のエージェントから行うのがおすすめです
まとめ
デジタルマーケティングの中でも大きな役割をしめる、デジタル広告はマーケターの必須スキルと言えます。
デジタル広告を使いこなせるかどうかで、ビジネスの広がりは天と地ほど開きがあります。
ぜひ、売上拡大、利益拡大のための効果の高いデジタル広告にチャレンジしてみてください。