ファーストパーティデータとは?
ファーストパーティデータ(1st Party Data)とは、自社で取得したデータの総称となります。
自社のWEBサイトに訪問したユーザーのデータや、購買データ、アプリの利用データなどが一般的ですが、オフラインの展示会で得た名刺情報等も立派なファーストパーティデータです。
- 自社サイトの訪問データ
- 自社ECの購買データ
- WEBフォームの入力データ
- 自社アプリの利用者データ
- 展示会で得た名刺データ
- 実施したアンケートデータ
- 会員カードで取得したデータ
- ビーコンで取得した来店データ
- LINE公式アカウントの友達データ
例えば上記のような、自社が得た顧客や、見込み顧客のデータはすべてファーストパーティデータです。
ゼロパーティデータ
ファーストパーティデータの中で、顧客からマーケティング等に利用する事に対して同意を得たデータをゼロパーティデータと呼びます。
さらに詳しくは下記で解説しています。
近年ゼロパーティデータという言葉が広まりつつあります、ゼロパーティデータとは「同意を得たデータ」を指しており、ファースト…
ファーストパーティデータの使い道
では、ファーストパーティデータはどのように活用されるのでしょうか。代表的な5つの使い方について解説しましょう。
- 顧客データの分析
- カスタマーサポート
- リストマーケティング
- デジタル広告
- データ販売
①顧客データの分析
自社商品を購入した顧客や、自社のWEBサイトを訪問した人のデータは、ビジネスにとって非常に重要なビッグデータです。
- 誰が興味を持っているのか
- 何を購入したのか
- いつアクセスしたのか
- どんな経路からたどり着いたのか
- 客単価はどれくらいか
これらのデータを分析することにより、商品やサービスの開発を進めたり、マーケティングを効率化する事ができます。
WEBサイト上のデータであればGoogle Analytics等のサイト分析ツール、顧客データであればCRMやDWH、BIツールを活用する方法が一般的です。
②カスタマーサポート
顧客データはカスタマーサポートでも役立ちます。
例えば、買った商品が不良品で、コールセンターに電話した時、購買情報を参照して素早く返品交換に対応してくれたら顧客の信頼を損なわずに済むでしょう。
また、自動車が故障する前に点検日を事前にアラートしてくれると安心です。このように、攻めにも守りにも顧客情報は活用できます。
③リストマーケティング
メルマガやLINEで顧客にメーッセージを送る時、全員に同じ内容を一斉送信するより、顧客データに応じて違う内容を送る方が効果は高まります。
例えば、誕生日が近い人には「お誕生日クーポン」を、ECでお気に入りに入れた商品が値下がりしたら「値下がりアラート」を送るなど、様々なOne to Oneマーケティングが可能です。
そのためには、ファーストパーティデータである顧客情報をより細かく取得しておく必要があります。
④デジタル広告
GoogleやFacebook、Instagram等を代表とするデジタル広告は、メールアドレスや電話番号をインポートする機能があります。
ファーストパーティデータである顧客のデータをデジタル広告のメディアにインポートする事により、その顧客の属性に近いターゲットに広告が出せます。(類似拡張)
つまり、より自社顧客に近い新規ターゲットに広告が出せるようになります。デジタル広告についてさらに詳しくはこちら
インターネット広告(デジタル広告)を学ぶポイント3点を徹底解説。リスティング広告、SNS広告、YouTube広告などをタ…
⑤データ販売
取得したファーストパーティデータは、データエクスチェンジというマーケットを介して販売する事ができます。
販売したデータは、2nd Party Data(セカンドパーティデータ)と呼ばれます。
2nd Party Dataに関してさらに詳しくはこちら
セカンドパーティデータとは、他社から得たファーストパーティデータを指します。データ販売プラットフォーム等を介してデータを…
ファーストパーティデータは顧客データ?
ここまでの内容で、ファーストパーティデータが顧客データと同等の意味を持つ事が分かったと思います。
ただし、必ずしもファーストパーティデータは顧客データだけではありません。
顧客になる前のデータ
顧客になる前のデータも、ファーストパーティデータとして取得できます。例えば
- WEBサイトの訪問データ
- アンケートデータ
- お申し込みフォーム
このような、自社の商品やサービスを購入してもらう前からファーストパーティデータを取得する事で、効率的にマーケティングを行う事ができます。
これらのデータは、ナーチャリング(育成)という形で、長い時間をかけて購買まで育成される対象となります。
まとめ
ファーストパーティデータを適切にカテゴライズし、分析することにより、効率的に顧客を獲得することができます。
一般的に、新規顧客を獲得するコストは、既存顧客の5倍〜10倍であると言われています。
つまり、ファーストパーティデータをどれだけ集められるかが、これからのマーケティングの要になるのです。